Reviews
「物語の読解、演出の解体、世界観の抽象化」
この物語の
を、あなたと感じたい─-
「ワンダーエッグ・プライオリティ 1-6話」の感想と考察と洞察のまとめと整理
ep.1 子供の領分 最初は友達なんていないと言っていたアイ、小糸の亡き跡だからそう言ったのかもしれないけれど、アイが小糸の存在と向き合うことから逃げていたようにも思える。無数のミテミヌフリに追い回される西城くるみをわが身愛おしさにただ「ごめん…」見送ってしまったこと、くるみの「親友は…
「プリンセス・プリンシパルCH 1章」─スパイとは何者なのか─ 感想と考察
スパイとは何者なのか 退屈な貴族という型から解放されたウィンストンが収まったスパイという型はあまりにも不安定だった。いくつも付け替え、時には重ねて被る仮面の下の本当の自分はいつしか曖昧なものになってしまった。 それでも、侍従長としてシャーロットに接してきた彼はたとえ唯一でなくとも一つの本当のウィンス…
「プリンセス・プリンシパル」─切なくも力強い少女たちの物語─ 感想と考察
不条理で悲しき運命に縛られた少女たち これは、スパイに王女に用心棒、いずれも他人の政治のための自らの意志の通わぬ道具であり、生き方をその使用者に委ねられている少女たちの物語 領土も国民も階級も引き裂かれた国を一つにするために、かつての王女は壁を取り払うことを願った。しかし、不思議な星の下に出会った王…
「ジョゼと虎と魚たち」を薦める感想と考察
この記事はクソじゃないアニメ Advent Calendar 2020の参加記事です。 この記事のアドベントカレンダー担当日である12月25日劇場公開の『ジョゼと虎と魚たち』の紹介記事です。試写会で鑑賞済みなので感想も織り交ぜつつ、ストーリーの核心的なネタバレは避けながら予告PVに少し言い足したくら…
「アサルトリリィBOUQUET」についての覚書き
以下は第9話時点での情報であり、最新話放送に応じて内容の加筆、修正を行う予定。 ヒュージ ヒュージとは50年ほど前に世界中に突如出現した人類の敵であり、通常の生物がマギによって怪物化した存在。 一方でヒュージが何なのか不明であるとも述べられている。 なお、現在は暦から計算すると2052年であり、ヒュ…
「ようこそ実力至上主義の教室へ 1期」 感想と考察
ようこそ実力至上主義の教室へ 実力至上主義を掲げる学校のシステムの中でエリートたちのプライドと勝者への渇望が激しくも緻密に時に醜くぶつかり合う物語。 各話サブタイトルがサルトルやルソーといった哲学者の言葉をそのまま取ったもので、その内容と共に教養的なセンスを感じ、その言葉言葉も酷く現実的だったり無情…
「ひぐらしのなく頃に」「ウィッチクラフトワークス」「放課後のプレアデス」感想と考察
ひぐらしのなく頃に 今秋から放送開始した「ひぐらしのなく頃に(新)」がリメイクでなく新ルート「ひぐらしのなく頃に 業」と分かり、どうやら過去作を履修しておく必要がありそうだったので無印と解を見た。 ジャンルとしてはホラーサスペンスといったところなのだろうが、この作品では序盤がホラーが前面にあって、徐…
©GAINAX/放課後のプレアデス製作委員会「鬼滅の刃 無限列車編」 感想と考察
良くも悪くも手に汗を握らされる展開 下弦の壱の鬼のギミックを念入りに張り巡らせた戦闘は、あっけなく事果てたかと思ったら想像を越えていく戦い方を仕組んでいて、悪い意味でドキドキさせられつつもそれが楽しかった。 そういう意味では、無限列車編が無限列車だけで終わらなかった展開も想像と期待を越えていくもので…
「熱帯魚は雪に焦がれる 7巻」感想と考察
すれ違っていた小夏と小雪の間の溝が解消できたのが嬉しくもあり、またそのわだかまりの裏にあった2人が互いに互いを大切に想う気持ちや2人が抱える寂しさの重さに思わず涙ぐんでしまった。寂しさを埋めてくれた優しさや安心へ募る想いはこんなにも、まるで恋心のように2人をいじらしく切ないものにしてしまうのかと思っ…
© 萩埜まこと/KADOKAWA「劇場版ヴァイエヴァ」─少佐と彼女の心の扉─ 感想と考察
舞台挨拶で監督が言っていたように、この映画はとても丁寧で緻密な作品で何回見ても新しい発見と感想があった。ここではそれらの考察?のような感想とはちょっと違う雑感を纏める。 この記事を書いた時点で3回この作品を見ているが、シリーズの積み重ねを経た上でのサプライズ的な展開が感動の増幅装置の1つでもあるので…