Reviews
「物語の読解、演出の解体、世界観の抽象化」
この物語の
を、あなたと感じたい─-
「MyGO!!!!!」─ポピパには救えない弱さを、迷子は拾ってくれた─ 感想と考察
バンドリの挑戦的な新シリーズ『It’s MyGO!!!!!』は、あまりにも衝撃的であり、今までのキラキラしたバンドリの世界はどこにもなかった。 だけど、荒んだ人間関係の中でもがきながら、「迷子でも進む」をスローガンになんとか一緒に繋がっていようとする迷子たちは、誰もが抱える弱さに余すとこなく寄り添っ…
©BanG Dream! Project「パプリカ」─夢のパレードが残すのは、己の人生─ 感想と考察
非常に難解奇異な物語で、最後の最後に何を言わんとしていたのかをようやく微かに理解することができたような…気がするといった作品だった。 私が出した結論としては、『パプリカ』というのは「夢の昇華のさせ方」を描いていたのだと思う。 粉川警部の夢解析 一番分かりやすい表象が、粉川警部と彼が見ていた夢だったと…
© 2006 Madhouse, Inc. and Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc.「パーフェクトブルー」─未麻の正体とは、失われたアイデンティティ─ 感想と考察
自分が何なのかというお話 結論から言うと、この『パーフェクトブルー』という作品は、アイドルから女優へと転身した未麻のアイデンティティを描いた物語だったように私は思う。 私はどんな私?どんな姿の私? 物語は前述のように、アイドル・みまりんが女優へとキャリアを乗り換えるところから始まる。しかし、それをフ…
©1997MADHOUSE「アリスとテレスのまぼろし工場」─心と願いと現実の三角関係─ 感想と考察
心の弱さの逃げ場がまぼろしであり、ムラ社会であって この物語の舞台となる見伏市、そこは所謂「ムラ」だった。製鉄工場の事故をきっかけに外へ出る手段を失い、閉鎖感と停滞感だけで満たされた世界。そんな街の異常は神なる山を削った罰であり、変わらない世界と同じように人々は自分たちもまた変わってはいけないという…
© 新見伏製鐵保存会「響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト」─優しいだけじゃない大前新部長─ 感想と考察
新部長・大前久美子 ユニットごとのオーディションで挑むアンサンブルコンテスト。初手で麗奈は「なぁなぁで済ませるのはキラい」と言い切っていた。 一方で、久美子は部長として部内のバランスを取るためにも、どこかふわふわと優柔不断そうな姿にも見えるようだった。 もちろん、久美子にもその自覚はあって、かつての…
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会「ウマ娘 ROAD TO THE TOP」─その3人は、何のために走るのか─ 感想と考察
第1話「夢のはじまり」 皐月賞を目指すウマ娘たち。暗雲たちこめる雨の中山は、ナリタトップロードとアドマイヤベガの二人の決戦の様相を呈したレース。 そんな中で、ナリタトップロードがブロックされる展開も交わし、4コーナーで一気に突き抜けた瞬間は、持ち前のひたむきさでこの皐月賞のために練習に練習を重ねた日…