Reviews
「物語の読解、演出の解体、世界観の抽象化」
この物語の
を、あなたと感じたい─-
「花咲くいろは」─夢を目指して、私は走り続ける─ 感想と考察 11~20話
第十一話「夜に吼える」 しかし、結局は旅行雑誌による喜翆荘の評価は低く…。納得いかないみんな、そして特に緒花は雑誌社に乗り込むことにしてしまう。なんだか無茶にも思える緒花だけど、きっとそこにはみんなの頑張りを認めて欲しい、頑張ることが輝けることに繋がると証明したいという思いがあるように見えていた。 …
©花いろ旅館組合「花咲くいろは」─輝く私になりたいの!─ 感想と考察 1~10話
『花咲くいろは』は、ヒューマンドラマアニメの全てをやり切ったような作品だと思う。笑いあり涙あり、萌えありお色気もあり、恋愛のすったもんだがあれば、家族とのごたごたもあるし、夢も挫折も成長もある。 劇場版「Home Sweet Home」では「人生」という言葉がキーワード的に使われるが、まさに『花咲く…
©花いろ旅館組合「結城友奈は勇者である 3期」─勇者の痛みと涙が意味すること─ 感想と考察 1~8話
第1話「青春の喜び」 勇者たちの戦いは終わりを告げて、勇者部はその反動のように失っていた青春を取り戻す日々を送っていた。バンドやキャンプにサバゲーと、フツーの女子中学生の日常は笑顔の絶えない柔らかな時の流れの中にあった。それに、今やバーテックスとの戦いで失った友のことも良くも悪くも癒えない古傷として…
©2021 Project 2H「結城友奈は勇者である 3期」─人間の勇者たちは、僕らも勇者にする─ 感想と考察 9~12話
第9話「真の友情」 新たに大赦から課せられたお役目は、結城友奈の「神婚」だった。「祟り」だけに終わらない友奈に背負わされた運命に、夏凛はどうしようもなくて心が折れそうになっていた。 そんなかつてのライバルを見かね、楠芽吹は「勇者なら堂々としていなさいよ!」と怒りを露わにする。しかし、夏凛は夏凛で「勇…
©2021 Project 2H「MyGO!!!!!」─ポピパには救えない弱さを、迷子は拾ってくれた─ 感想と考察
バンドリの挑戦的な新シリーズ『It’s MyGO!!!!!』は、あまりにも衝撃的であり、今までのキラキラしたバンドリの世界はどこにもなかった。 だけど、荒んだ人間関係の中でもがきながら、「迷子でも進む」をスローガンになんとか一緒に繋がっていようとする迷子たちは、誰もが抱える弱さに余すとこなく寄り添っ…
©BanG Dream! Project「パプリカ」─夢のパレードが残すのは、己の人生─ 感想と考察
非常に難解奇異な物語で、最後の最後に何を言わんとしていたのかをようやく微かに理解することができたような…気がするといった作品だった。 私が出した結論としては、『パプリカ』というのは「夢の昇華のさせ方」を描いていたのだと思う。 粉川警部の夢解析 一番分かりやすい表象が、粉川警部と彼が見ていた夢だったと…
© 2006 Madhouse, Inc. and Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc.「パーフェクトブルー」─未麻の正体とは、失われたアイデンティティ─ 感想と考察
自分が何なのかというお話 結論から言うと、この『パーフェクトブルー』という作品は、アイドルから女優へと転身した未麻のアイデンティティを描いた物語だったように私は思う。 私はどんな私?どんな姿の私? 物語は前述のように、アイドル・みまりんが女優へとキャリアを乗り換えるところから始まる。しかし、それをフ…
©1997MADHOUSE「アリスとテレスのまぼろし工場」─心と願いと現実の三角関係─ 感想と考察
心の弱さの逃げ場がまぼろしであり、ムラ社会であって この物語の舞台となる見伏市、そこは所謂「ムラ」だった。製鉄工場の事故をきっかけに外へ出る手段を失い、閉鎖感と停滞感だけで満たされた世界。そんな街の異常は神なる山を削った罰であり、変わらない世界と同じように人々は自分たちもまた変わってはいけないという…
© 新見伏製鐵保存会「響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト」─優しいだけじゃない大前新部長─ 感想と考察
新部長・大前久美子 ユニットごとのオーディションで挑むアンサンブルコンテスト。初手で麗奈は「なぁなぁで済ませるのはキラい」と言い切っていた。 一方で、久美子は部長として部内のバランスを取るためにも、どこかふわふわと優柔不断そうな姿にも見えるようだった。 もちろん、久美子にもその自覚はあって、かつての…
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会「ウマ娘 ROAD TO THE TOP」─その3人は、何のために走るのか─ 感想と考察
第1話「夢のはじまり」 皐月賞を目指すウマ娘たち。暗雲たちこめる雨の中山は、ナリタトップロードとアドマイヤベガの二人の決戦の様相を呈したレース。 そんな中で、ナリタトップロードがブロックされる展開も交わし、4コーナーで一気に突き抜けた瞬間は、持ち前のひたむきさでこの皐月賞のために練習に練習を重ねた日…