Reviews
「物語の読解、演出の解体、世界観の抽象化」
この物語の
を、あなたと感じたい─-
「俺ガイル 完」─偽りの青春にさよならと贖罪を─ 感想と考察
雪乃の進む道 ─3期 第2話─ 雪乃の葛藤。それは、自分がどうしたらいいのか、何をしたいのかがよくわからない。それは母が後を継ぐ姉・陽乃のことを全て決めて縛り、一方で雪乃のことは何もかも自由にしていいと言ってきたことで、かえって雪乃にとってはどう振舞ったらいいのか分からなかったという過去から現在に至…
©渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。完「俺ガイル続」─偽りの青春を本物にするために─ 感想と考察
比企谷八幡と雪ノ下雪乃 八幡と雪乃の違い 比企谷八幡は弱さの中に強さがあって、雪ノ下雪乃には強さの中に弱さがあるのだと思う。そして、そんな二人はとても似ていて、まるで正反対な二人でもあるのだと思う。 雪ノ下雪乃とは まず、雪乃の場合は、彼女について基本的なスペックの強さがあるだけにその限界を自分で認…
©渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。続「ルックバック」─描き続ける運命が振り返る─ 感想と考察
京本 藤野の漫画に憧れて、藤野のおかげで部屋の外に出ることができて、世界が広がった。藤野を先生と仰いで、アシスタントを務め、彼女の力になるために美大で絵を極めようと道を進めた。 そういう意味で、最初は不登校の暇つぶしで書き始めた漫画に意味付けをしてくれたのが京本にとっての藤野だった。 藤野 一方で藤…
© 2024「ルックバック」製作委員会「心が叫びたがってるんだ。」─交わした言葉は、私を新たな世界へ連れて行く─ 感想と考察
口を閉ざした、心を閉ざした少女 お喋りな女の子・成瀬順はある日、父親が知らない女とラブホテルから出てくる光景をそうとは知らずに母親に喋ってしまう。そこから始まるのは、当然家族の崩壊。 そして、順は母親からも父親からも「もう喋るな」「お前のせいだ」と言われる。それはお口にチャックで、お喋りを封印されて…
©KOKOSAKE PROJECT「トラペジウム」─悪夢を美化し、エゴを肯定する─ 感想と考察
本気でずる賢い 私も輝くアイドルになりたいと夢を抱く東ゆうは「夢で終わらせたくないから、現実にする」と宣言するように、夢に対して抜かりがない。それはつまり、野心的で現実的で計算高いということ。だからこそ彼女は夢を逆算して、まずはアイドルを目指すための仲間を、私を輝かせてくれるメンバーを集めていた。 …
©2024「トラペジウム」製作委員会「夜のクラゲは泳げない」─青春は痛くて、輝いていて─ 感想と考察
第1話「夜のクラゲ」 本音を言って否定されることを怖がる。そんな私が光月まひるで、量産型女子を生きる将来はつまらない大人になるもんだと思ってた。でも、そうはなりたくない。そんな何者かになりたい私、それが光月ヨルとして映し出されていた。 だけど、幼い頃にイラストを描いていたヨルは、せっかく壁画に選ばれ…