映画・劇場版
人生で大切なことは、いつも
が教えてくれた─-
「プリンセス・プリンシパルCH 3章」─王女様の優しき信念は砕け散る─ 感想と考察
プリンセスは決断を迫られる。ノルマンディー公に付くのか、アーカム公・リチャードに付くのか。王室内の苛烈なダイナミクスを前にしても、彼女は己の優しき正義と責任感のために道を選びきれなかった。 問われているのは、プリンセスが実際的にどう立ち振る舞うか以上に、優しいだけじゃない強さを貫けるかということのよ…
© Princess Principal Film Project -
「シン・仮面ライダー」─その強さ、何のため─ 感想と考察
その力が奪うもの、救うもの 本郷猛には大切な人を守れなかった過去がある。そして、彼は力を欲した末に人ならざる力を手に入れた。 改造人間となった彼がマスクを被れば、いとも簡単に人を殺めてしまう力がその手に宿る。その上、人を殺すことへの忌避感まで消え失せてしまう。しかし、それは本郷が求めた強さなのだろう…
©石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会 -
「かがみの孤城」─あなたが大人になった未来で待ってる─ 感想と考察
自分の心に閉じこもる 安西こころは不登校。そんな彼女の「行きたくないじゃなくて、行けない」を母親さえも理解してくれない。そんな全てに息が詰まるような感覚に自分の居場所なんかどこにもなくて孤独なように思えてしまう。そんな毎日だった。 しかしある日、突然光りだした部屋の鏡。そこに誘われると中には城が広が…
©2022「かがみの孤城」製作委員会 -
「まどかマギカ 叛逆の物語」─暁美ほむらの美しくて醜い感情─ 感想と考察
暁美ほむらの全てはまどかのため。自分が生きる意味も何もかもを捧げられる。 だから、全ての魔法少女を絶望の輪廻から救うために鹿目まどかがいなくなった世界は虚空で無為。その隙間を透き通るように綺麗で、おぞましい程に禍々しいが感情が満たしていく。もし世界の定義がその想いに反するのならば、宇宙の理ごと変えて…
©Magica Quartet / Aniplex・Madoka Movie Project Rebellion -
「千年女優」と「レヴュスタ」2つの演じて魅せるメタフィクションの比較考察
先日見た「千年女優」のメタフィクションさについて逡巡すると、「劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト」のワイルドスクリーンバロックの名を冠した独特の世界観や演出が思い当たった。異なる時空や次元を超えて曖昧に重なり合う世界観を持つ2つの作品同士もまた重なり合うのだ。 少女☆歌劇 レヴュースタァライト…
©「千年女優」製作委員会・©Project Revue Starlight -
「AKIRA」─万人に眠りし反逆の本能─ 感想と考察
欲望の果実 戦後30年を経て、ディストピアと化したネオ東京。そこは政治家と資本家の身の丈を超えた欲望によって社会は熟れきっていた。そして、もはや腐りかけの果実では、その内に溜め込んだ人々の抑圧された叫びの制御に亀裂が生まれていた。武力による治安統制や民を搾取する税制改革に具現化した現状の社会秩序を崩…
©アキラ製作委員会 -
「千年女優」─初恋に溶かされた心と世界─ 感想と考察
かつて大女優として一世を風靡した藤原千代子。彼女が語る「恋する少女」としての半生と「恋する女性を演じ続けた女優」としての半生。そこに映し出される実態の千代子と虚構の千代子は曖昧に溶け合い、「届かぬ恋を追い続ける感情」に囚われた千代子の内面に広がる盲目的な愛に陶酔した世界観を描き出す。 永遠の刹那と、…
©「千年女優」製作委員会 -
「すずめの戸締まり」─人生という旅、道標─ 感想と考察
旅の道標、至るべき運命 扉の中の世界で幼いすずめが見た人が未来のすずめで、そのすずめがすずめに椅子を渡していたということに不思議な納得感が強く残った。それを最初は上手く言葉にできなかったけど、でも自分の人生の実感と重ねて振り返ってみると「そうだよなぁ…」と、すとんと腑に落ちるものがあった。 こうなり…
©2022「すずめの戸締まり」製作委員会 -
「SAO プログレッシブ 冥き夕闇のスケルツォ」─アスナとミト、別れと新たな道─ 感想と考察
燻る彼女への想い 第二章が始まって早々にアスナさんがレイピアをモンスター、そしてプレイヤーキラーに奪われる展開にSAOにトラブルは付きものだなぁと改めて思うばかりだったけれど、この「冥き夕闇のスケルツォ」を一度見た後にこの顛末を思い出すと、また違った印象を感じる。 このレイピアは元はミトから貰ったフ…
©2020 川原 礫/KADOKAWA/SAO-P Project -
「秒速5センチメートル」をハッピーエンドに見る方法 感想と考察
初恋から覗く世界 初恋の記憶、それが「秒速5センチメートル」なんだと思う。 小さな手の届く範囲を世界の全てだと思っていた頃の初恋の記憶。それは巨大な世界、長く大きな人生の中で守り続けることは難しい。その想いを抱えた孤独な時の流れは怖くて苦しくて、ある時耐えきれなくなって、ふっと手放してしまう。そして…
©Makoto Shinkai / CoMix Wave Films -
「僕愛・君愛」─僕/君がどこにいても想い続ける─ 感想と考察
ハヤカワ文庫原作らしく本格的なSFという印象が強く残ったロマンスだった。 特に「君愛」はSF世界の上で繰り広げられるロマンスで、「僕愛」はロマンスの描写も含めてSF世界を表現しているという印象だった。それぞれをSFとロマンスどちらなのかと言い切ってしまえば、「君愛」はロマンスで「僕愛」はSFだった。…
©2022「僕愛」「君愛」製作委員会 -
「天気の子」─この世界からキミを守るもの─ 感想と考察
何かが欠けた街、東京 東京の街は、この世界は人の手によってあまりに人のものからかけ離れた姿になってしまった。 建物も、インフラも、そこに生きる人々も全てが効率と利益のために整然とならされてしまった都市という空間は、人に優しくない。人の生活のために目まぐるしく変貌を遂げ続ける街は、そうなればなるほどに…
©2019「天気の子」製作委員会