社会派
私を魅了する
の物語、もっと知りたい─-
「マギアレコード 3期 Final Season」─魔法少女は正義になれない─ 感想と考察
弱者は救えない、救われない 最終章「浅き夢の暁」・第1話で明かされた灯花とねむの過去、そして第2話で刻みつけられる魔法少女という存在の儚さ。 まどかみたいな奇跡の存在にはなれない灯花やねむには、自己犠牲だけでは全てを救うことなんてできやしなかった。いろはを救おうとした灯花とねむは、いろはを救えないど…
「時光代理人-LINK CLICK-」─中国アニメの本気と衝撃─ 感想と考察
LINK CLICK 繁華街の一角に佇む「時光写真館」。 そのさびれたドアの奥には、特殊な能力を持った2人の男がいた——。 写真館を経営するのはトキ(程小時)とヒカル(陸光)。 トキの幼馴染・リン(喬苓)を通じて顧客から舞い込む依頼を遂行すべく、「撮影者の意識にリンクし、写真の世界に入ることができる…
「ワンダーエッグ・プライオリティ」とエディプスコンプレックスとフロイト哲学 考察
エディプス・コンプレックスについて まず、エディプス期に入る前の子どもは父親よりも母親に愛着、すなわちリビドー(対象への欲動)を向ける。次に、エディプス期に入ると同性の親を敵視し、異性の親により惹かれるようになる。男児の場合は、同性の親(父親)による無意識の去勢不安に脅かされて、異性の親(母親)との…
「シン・ゴジラ」─日本という日常の崩壊と真価─ 感想と考察
本物の現実の崩壊 その圧倒的な異物によって、日常の風景が世界があっと言う間に崩れて去っていく光景には恐怖なのか、悲しみなのかその理由すらもわからない涙が湧き上がってくる。 保守的な文書主義と保身的な政治によってがんじがらめなその国は、余りに私たちの生きる日本という名の国家とそっくりであった。ヒロイッ…
「岬のマヨイガ」─優しさと暖かさに満ちた日常の再生─ 感想と考察
悲しいことが起きて、そのキズが癒えきらなくても時間の経過と共に日常は再びやって来る。その新しい日常の中で不意にキズが痛むことはあるけれど、確かに優しさと暖かさが満ちていた。 一度壊れてしまった日常は細々としたものだけれど、色々な人が身を寄せ合って再び日常を歩み始めている。家族を失ってひとりぼっちだっ…
「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」─もはや我々は人間ではない─ 感想と考察
人間を人間足らしめるものとは、自分を自分足らしめるものとは。 本来肉体から切り離すことのできない囚われの魂を解放することができたらどうなるのか。 この『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』はゴーストが殻から解放されたところで終わり明確な答えは定まらないが、その個体や種を制限する殻に…