映画・劇場版
人生で大切なことは、いつも
が教えてくれた─-
「ガメラ3 邪神覚醒」─少女と怪物の禁忌のまぐわい─ 感想と考察
少女と怪物 ガメラを憎む少女とガメラの宿敵であるギャオスの変異体であるイリス。 南明日香村に眠るそのイリスを孵化させてしまった比良坂彩奈とイリスの間には特別な繋がりが芽生えていた。さらに、イリスは綾奈と融合しようと彼女を取り込もうとする。 綾奈はイリスから引き離されるが、彩奈の遺伝子をイリスが取り込…
「シンエヴァとレヴュスタの共通項と差異」─セカイ/舞台のメタフィクション─ 考察
シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇と劇場版少女☆歌劇レヴュースタァライト どちらも物語と観客の一体化を求めながらも真逆の過程を経て、現実の世界と彼らのセカイが合一する神話/戯曲。 エヴァは物語を終わらせる中で次元を分離させ、スタァライトは物語を駆動させるために次元の壁を取り払った。 ここで述べることは、…
「シン・エヴァンゲリオン」─セカイは終わり、世界に重なる─ 感想と考察
大人と子供 日常とセカイ 他者と自分 刹那と永遠 終わるものと終わらないもの 現実と理想、あるいは虚構 コドモのセカイ 理想というものは往々として手に入らないものだが、それ故に焦がれてしまうものでもある。 碇ゲンドウはユイを希求する余りに、それだけが彼のセカイの全てになってしまった。閉じたセカイは世…
「ガンダム 閃光のハサウェイ」─崇高な理想と愚鈍な現実─ 感想と考察
理想と現実 子どもと大人 インテリと愚者 テロリストと一般市民 豊かさと貧しさ この物語で最も豊かさを持っていたのが閣僚たちだが、テロリスト相手の指示も聞かず喚き散らし殺される姿は自由奔放で楽観的である意味理想郷からやって来た穢れを知らない人々のようでもあった 貧しさを物語っていたのはダバオの市民で…
「劇場版レヴュースタァライト」─愛城華恋とは舞台少女”わたし”である─ 感想と考察
こんなにも見終わったときに前向きで熱い気持ちを胸に宿しながら号泣するような作品は今までになかったし今後もなかなかないだろうと思うので、その溢れる感情を少しでも言語化していつかの自分もまたこの感覚を思い出せたら、スタァライトを見た後に感想を求めてここまで迷い込んだ誰かも前向きな気持ちをスタァライトから…
「劇場版レヴュースタァライト」─ワイドスクリーン・バロックの意味─ 感想と考察
舞台少女たちを観劇するつもりで劇場に行ったら、自分も舞台に引っ張り出されていた。 圧倒的でエキセントリック、ゾクゾクさせるような映像の上に描かれた、空高くキラめく星を掴もうとする少女たちの過去の自分と決別し新しく生まれ変わる物語。 東京タワーを上り詰めた少女たちは、次はスカイツリーを目指すのである …
「羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来」感想と考察
まず、中国風の世界観、特に自然の描き方に特有の雰囲気があり、新鮮でおもしろかった。 戦闘シーンもスピード感がすごくてどこかufotableっぽさを感じた。 途中で挟まるギャグシーンは同じ中国アニメの「兄に付ける薬はない! 」に似た雰囲気やノリがあったように思う。あまり中国発のアニメに造詣があるわけじ…
「ハーモニー」「虐殺器官」─伊藤計劃の物語─ 感想と考察
ハーモニー 生きることを絶対としたユートピア/ディストピアな世界観の中で善悪を生と死に表象した話だと思っていたら理性と野性の話だった。善か悪か、理性か感情かという二元的な突き詰め方で物語を終始描いていたように見えていたが、最後の場面では複合的な、あるいは感情に寄り添った結末のような印象があった。 生…
「プリンセス・プリンシパルCH 1章」─スパイとは何者なのか─ 感想と考察
スパイとは何者なのか 退屈な貴族という型から解放されたウィンストンが収まったスパイという型はあまりにも不安定だった。いくつも付け替え、時には重ねて被る仮面の下の本当の自分はいつしか曖昧なものになってしまった。 それでも、侍従長としてシャーロットに接してきた彼はたとえ唯一でなくとも一つの本当のウィンス…
「ジョゼと虎と魚たち」を薦める感想と考察
この記事はクソじゃないアニメ Advent Calendar 2020の参加記事です。 この記事のアドベントカレンダー担当日である12月25日劇場公開の『ジョゼと虎と魚たち』の紹介記事です。試写会で鑑賞済みなので感想も織り交ぜつつ、ストーリーの核心的なネタバレは避けながら予告PVに少し言い足したくら…