「物語の読解、演出の解体、世界観の抽象化」
「魔女っこ姉妹のヨヨとネネ」─誰かの幸せを願う魔法─ 感想と考察
オレも魔法信じてるから!
絵本のように優しいタッチで描かれた思いやりを説き、傲慢を戒める物語。
かつて人世に迷い込んだ魔法使いはたくさんの人の幸せを願って魔法を拡散させたが、人々はそれを自分の願いのために消費した。そして、それはやがて呪いとなり人々に災厄となって降りかかった。「自分のためのわがままな願いは呪いになる」、まさにその言葉通りの結末だった。
だけど、人々が元来持つ魔力、自分ではなく誰かを願った想いを集めることで、ヨヨはその災厄を打ち払うことができた。 そうして帰ってきた日常は、人の誰かを思う気持ちによって支えられているものなのだと実感させるものだった。
人が誰かの幸せを想い願うという魔法。それはとても素敵で暖かいもの気持ちを残してくれた。