「物語の読解、演出の解体、世界観の抽象化」
「変好き」─変態ラブコメミステリーという暴力的なおもしろさ─ 感想と考察
クソじゃないアニメ Advent Calendar 2021の2日目です。
さて、本日紹介するのは『可愛ければ変態でも好きになってくれますか?』です。
どんなアニメか一言で表すと、**「下ネタとミステリーで殴りかかってくるアニメ」**です。
きっと意味が分からないとお思いでしょう。でも安心してください。これからじっくりと「変好き」のその魅力を語り尽くしていきます。
まず、「変好き」の第一の魅力。それはヒロインたちです。
そのヒロインというのは、全員がどうしようもなくぶっ飛んだ変態。
ちゃんとかわいい子だな〜と思った子もとんでもない変態。
きっと変態と身構えていた子も、さらに斜め上に突き抜けたド変態。
でも、ヒロインだからかわいいとこはかわいい!(ただし変態)
毎話毎話とヒロインたちからの変態ギャグのジャブを30分間浴び続けて、最後の最後、大オチの渾身の変態ストレートにぶん殴られるのはもはや快感。視聴者すらドMな変態にしてしまう。
だがしかし、変好きのおもしろさは変態ギャグには留まらない。
そう、変好きはおパンツミステリーアニメでもあるのだ。
ここが並大抵のギャグラブコメアニメ、あるいは下ネタギャグアニメとは一線を画するポイントである。結局は下ネタコメディじゃないかって?否、このおパンツミステリー要素も変態コメディと双璧を成す魅力であるのだ。毎話ラストに常軌を逸した変態的な大オチが殴りかかり、そしておパンツミステリーとして先が気になる引きが待ち受ける二段構え、控えめに言ってパワー。
そして、ただのミステリーもあるアホラブコメとも思うなかれ。感動的なエピソードもあったりするから油断ならない、まさに変態的。
ただ感動的な回でも、感想が「すげーいい話、変態だけど」みたいな感じで「変態」の一言が付きまとう変態的な一貫性が変好き唯一無二の魅力。
しかし、完璧なおもしろさを誇る変好きにも弱点はある。作画が結構、いやかなり怪しい。というか崩壊している。キャラデザが独特なおかげで多少は誤魔化せている気もするけれど、やっぱ庇いきれない。それでも基本ギャグ全振りな作風なおかげで、作画崩壊も受け入れられる、いやむしろお笑いとしてブーストにすら昇華できる域にある。誤解を恐れずに言えば、ちゃんとしてるいもいも。どんな落ち度も許せてしまうギャグコメって割と真面目に偉大なジャンルだと感じ入ってしまう。
あと、アニメ変好きの本編そのものと並ぶ程に大好きなのが主題歌です。
それでは最後に聴いてください、大橋彩香で「ダイスキ」
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