「物語の読解、演出の解体、世界観の抽象化」
「トップをねらえ2!」─人類を導く、ノノという星─ 感想と考察
#1 お姉さまと呼ばせてください!
オタクコテコテな1話。
宇宙パイロットになりたいノノだけど、彼女の信じる努力と根性、そういうのは要らないとラルクに言われてしまう。でも、襲い来る宇宙怪獣をノノが両断する。
少しはトップレスに近づけたかな?
#2 お姉さまなんかになりたくない
トップレスがみんなを守るのか、それともトップレスが宇宙怪獣を引き寄せているのか…。
制御を失った宇宙船を切り捨てようとするラルクだけど、ノノは正義の味方なら助けるはずですよね!?と。その言葉がラルクを動かす。ノノのトップレス像、正義の信念を感じる2話。
#3トップレスなんて大嫌い
幼い夢を忘れたチコ、彼女が求めるのは目の前の野心ばかり。だから、そんなチコにはノノがムカつく。なぜならば、彼女は昔の自分みたい、アホウだから。今のチコにはもうできなくなってしまった、ただ純粋にみんなを守りたいとがむしゃらになることを、ノノは今追いかけている。チコは知ってしまったのだ、トップレスに全てが守れるわけじゃないと。
でも、本当はみんなを守りたいというその根源足る思いは今もなお宿っている。だから、ノノの姿に動かされ、今度はトップレスじゃなくて、チコ自身としてみんなを守ってみせた。
#4 復活!伝説のバスターマシン!
トップレスになるためにバスターマシンが欲しいノノは、冥王星へ行く。一方で、双子はタイタンに秘められた伝説のバスターマシンを蘇生させようとする。だが、そんな双子や他のトップレスたちは、バスターマシンなしではいられない、トップレスに囚われていた。
そんな中で、復活したタイタンの古のバスターマシンの正体は…、真の人類の敵。だからこそ、立ち上がるのはバスターマシンではなくて、バスターマシンの心、自分の力を信じた心にバスターマシンを宿したノノだった。真のトップレスとして、ノノ自身がノノの正義に従って、バスターマシン7号となった。
#5 星を動かすもの
今まで宇宙怪獣としていたものが実は人類防衛システムで、本当の人類の敵は変動重力源。白と黒が反転した宇宙で、トップレスは今や無力。そして、真なる人類の守護者、宇宙怪獣の支配者としてノノが必要とされる。
でも、まだ、ノノにはお姉さまが必要で、ノノはお姉さまみたいになりたかった。なぜなら、ノノはかつて地球を救ったノノリリのような、普通の女の子に憧れていたから。だから、ラルクに湧き上がるアツい思い、何だってできる気がする、星を動かすことさえも。そんな私たちを導くノノは、きっと正義の心そのものなんだと思う。
#6 あなたの人生
しかし、人類を決定的に守ることなくノノは消えてしまった。そして、人類に残された最後の抵抗手段は地球を変動重力源にぶつけることだけ。
でも、そんな時に再びノノが、ダイバスターとなって現れる。そして、変動重力源に向けられた地球を止めてしまう、人類に残されたたった一つの抵抗を。だから、ラルクにはノノが理解できない。人類の戦いを止めてしまうことも、友達として傍にいてくれないことも。ノノはどんどん遠いところへ行ってしまう。
だけど、そんなノノの一人で戦うことに慄く機微を感じて、ノノのそんな人らしいところにラルクはまた寄り添う。人の心が強さ、それが努力と根性。二人のダブルイナズマキックで変動重力源を打ち破る。
ノノはまたラルクのもとから去ってしまう。でも、その代わりにノノは自分と特異点をお姉さまに捧げる。なぜなら…。ノノリリが今夜帰ってくるから。果てしない時を越えて帰ってくるガンバスター1号2号のために、地球を守り続ける。それがノノの使命だった。そして、彼女がラルクたちにくれたのは、彼女自身が示した姿、帰還するガンバスターという努力と根性に表象される「星を動かすような」限りない人類の強さだったように思う。
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