「物語の読解、演出の解体、世界観の抽象化」
「ひぐらしのなく頃に」「ウィッチクラフトワークス」「放課後のプレアデス」感想と考察
ひぐらしのなく頃に
今秋から放送開始した「ひぐらしのなく頃に(新)」がリメイクでなく新ルート「ひぐらしのなく頃に 業」と分かり、どうやら過去作を履修しておく必要がありそうだったので無印と解を見た。
ジャンルとしてはホラーサスペンスといったところなのだろうが、この作品では序盤がホラーが前面にあって、徐々にサスペンス要素が出てきて最終的にはホラー抜きのただのサスペンスになっていたように思う。
そのサスペンス展開も血みどろ生き残りサバイバルなパターンと友情・信頼・団結なパターンとがあってそのテンションの差に4クールもあるとはいえ迷走っぽさを感じたし、4クール分見終わって振り返るとどうなったらあの序盤からこんな結末に辿り着くんだといった感慨もあった。
ウィッチクラフトワークス
今まで一般人だと思ってた主人公が日常世界と表裏一体にある魔法の世界に足を踏み入れてしまって…な物語。シリアスな展開を毎回匂わせつつも結局オチがついてしまう空気感が楽しかった。とはいえ、シリアスな展開も終盤へとちゃんと繋がるもので緊張感も楽しめた。
塔の魔女のKMM団の5人が毎度ちょこまかと多華宮くんにちょっかいかけては火々里さんに返り討ちにされたり、時には多華宮くんや火々里さんの味方になったり俗にいう憎めないキャラでかわいかった。あとは、とにかく火々里さんとかいう背も胸も度量も全てがデカい包容力の塊みたいなヒロインが最高だった。
放課後のプレアデス
秋アニメの一つであるアサルトリリィの百合描写があまりにも良すぎて、その最大の功労者である監督の佐伯昭志さんのガイナックス時代の監督作ということで見てみた。
一言で言えば、多感で迷える少女の成長記なアニメだった。何者でもない少女たちには無限の可能性があるだったり、所謂はたとえ離れ離れになっても今日も同じ空の下で同じ星を見上げているみたいな台詞は、思春期の少女がもがきながらも成長を掴みとって、だけど最後にはちょっぴり寂しいお別れが待っている物語を最高に引き立てていて、視聴後には切なさと嬉しさが心に残った。
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