「物語の読解、演出の解体、世界観の抽象化」
「トンネル建設に揺れる村 ジョージア“一帯一路”の陰で」感想と考察
Publish date: Apr 29, 2021
「トンネル建設に揺れる村 ジョージア“一帯一路”の陰で」
原題:A Tunnel 制作:Artefact Production
2021年4月28日放送回
中国が押し進める現代版シルクロード「一帯一路」の一環で、中国とヨーロッパをつなぐ高速鉄道建設が進んでいる。この鉄道に翻弄されるジョージアの村人たちの生活を描く。
高速鉄道の開設に向け、中国企業によるトンネルの建設が進むジョージアの山村。経済発展も見込まれるが、企業側から線路が通る場所などの説明はなく、村人たちの間に立ち退きへの不安が広がる。トンネル付近では原因不明の地滑りが起き、建設現場では中国人現場監督とジョージア人が対立する。超大国の道を歩む中国、その政策が周辺諸国にもたらす影響を見つめる。
現地のジョージア人住民やジョージア人労働者が中国のトンネル建設会社と全くコミュニケーションができてなく、住民は自分の家が線路建設のために取り壊されるのか6年経っても分からず、労働者は雇用契約についてすら説明をされていない状況。彼らと会社の間に入る中国人通訳も都合のいいように会社側に彼らの言葉を訳すせいでとんでもなく嫌われていた。
工事も雑に山を掘削したり木を伐採するせいで地すべりしていて、山の上の家が今にも山体と共に崩れそうだったり、労働基準法もあったもんじゃなくて中国人労働者もジョージア人労働者も事故死してたり何もかもガバすぎる…。
マクロ的な視点から一対一路はマズいな~と思っていたけれど、ミクロなところでも現地政府がカネの問題で不用意に手を出せなかったりと一対一路は相当にとんでもないものだった。コミュニケーションがまともに取れない怖さも感じた。
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