「物語の読解、演出の解体、世界観の抽象化」
「冴えない彼女の育てかた」感想と考察
Publish date: Mar 31, 2020
本気でオタクするオタク
ギャルゲー的シーンに出会したからとそれを元にゲームを作り始める安芸倫也とそれに続く澤村・スペンサー・英梨々、霞ヶ丘詩羽をはじめとした彼の友人がオタクを清々しい程に本気で極める(非オタもいるが)まさにオタクによるオタクのためのオタクストーリーだった
ウザくないハーレム
彼はハーレムの渦中のくせに全くウザくないし、むしろ好感しかなかったまである
それは彼らのハーレムには下心を感じさせるものがなく、純粋にゲームを作り上げるための真っ直ぐさや情熱があったからだ
ヒロインらの嫉妬や好意の対象が安芸倫也自身というよりも彼の自分の作品への態度に対して傾いていたことはただの量産型のハーレムじゃなくクリエイターとしての信念や意地を感じさせた
またその嫉妬心を向けられても自分の感性の赴くままに認める作品を褒められずにはいられない安芸倫也の態度はその本気さの現れだった
ところで安芸倫也は自他共に認めるオタクではあるが所謂陰キャではないし、空想上の女子にしか目のなさ故に彼の周りを取り巻く女子たちへの色欲の気配を微塵も感じさせなかったが、それも彼の振る舞いに不快さを抱かせず見ていて清々しさを覚える一因であった
ちなみにこの作品の推しは加藤恵一択であり、彼女のゆるゆるしたマイペースさが見ていてかわいい
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