ローファンタジー
私を魅了する
の物語、もっと知りたい─-
「ペンギン・ハイウェイ」─少年が大人になる夏─ 感想と考察
お姉さんがいた。 そのお姉さんは少年にとっての憧れ。だけど、お姉さんは大人で、少年は子ども。 だけど、愛の力はそんな壁なんてものともしない。少年は精いっぱい背伸びする。賢くなってえらくなる。それが「大人」だから。 そんな風に少年が必死に健気にお姉さんを追いかけて、できる限りの背伸びをしてお姉さんに見…
「ワンダーエッグ・プライオリティ」とエディプスコンプレックスとフロイト哲学 考察
エディプス・コンプレックスについて まず、エディプス期に入る前の子どもは父親よりも母親に愛着、すなわちリビドー(対象への欲動)を向ける。次に、エディプス期に入ると同性の親を敵視し、異性の親により惹かれるようになる。男児の場合は、同性の親(父親)による無意識の去勢不安に脅かされて、異性の親(母親)との…
「SAO オーディナル・スケール」─彼女の歌声は永遠に刻まれる─ 感想と考察
SAO事件から4年を経た2026年、人々の間ではARに特化した新たな次世代ウェアラブル・マルチデバイス≪オーグマー≫とが人気を得ていた。 ≪ナーヴギア≫の後継デバイスの位置を継ぐ≪オーグマー≫とその専用ARMMO RPG≪オーディナル・スケール≫にはかつて多くの人の命を奪ったデスゲーム、SAO≪ソー…
「凪のあすから」─好きでいたい、愛していたい─ 感想と考察
カワイソウな子とイヤな子 あの子が好きな好きで好きで欲しい気持ちと、あの子が幸せになって欲しい気持ち。どっちも抑えられない感情だけど両立し得ない現実。 ある子は良い子だから、自分さえ諦めればいいと自分の想いに蓋をしようとする。自分の想いはダメなんだって…。 ある子は好きを諦められなくて自分をイヤな子…
©Project-118/凪のあすから製作委員会「岬のマヨイガ」─優しさと暖かさに満ちた日常の再生─ 感想と考察
悲しいことが起きて、そのキズが癒えきらなくても時間の経過と共に日常は再びやって来る。その新しい日常の中で不意にキズが痛むことはあるけれど、確かに優しさと暖かさが満ちていた。 一度壊れてしまった日常は細々としたものだけれど、色々な人が身を寄せ合って再び日常を歩み始めている。家族を失ってひとりぼっちだっ…
「ワンダーエッグ・プライオリティ」─大人になりゆく14歳という視界─ 感想と考察
本編12話まで見た時点ではどこか裏切られたような感覚に陥ったが、最終回となる特別編に待っていたのは再び裏切られつつも納得せざるを得ない全く予想外の教示的な回答だった。 ※トンじゃってる個人的解釈をトンだまま書き連ねたままで、思考過程が飛びまくっていたので注釈を追加(2021/12/4) 子どもの目に…
「魔女っこ姉妹のヨヨとネネ」─誰かの幸せを願う魔法─ 感想と考察
オレも魔法信じてるから! 絵本のように優しいタッチで描かれた思いやりを説き、傲慢を戒める物語。 かつて人世に迷い込んだ魔法使いはたくさんの人の幸せを願って魔法を拡散させたが、人々はそれを自分の願いのために消費した。そして、それはやがて呪いとなり人々に災厄となって降りかかった。「自分のためのわがままな…
「機動警察パトレイバー2」─欺瞞と空回りの社会─ 感想と考察
素直に警察vs自衛隊という構図や都市で繰り広げられる戦争という展開にはロマンとでも言うべき魅惑的なものがあった。「もう一度この国は戦後からやり直すことになる」という内戦の様相漂う日本への米軍の介入が迫った場面での台詞も然り。 蜃気楼の如し街、仮想的な「戦争」 テロリストに巧妙に踊らされた結果として仮…
「羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来」感想と考察
まず、中国風の世界観、特に自然の描き方に特有の雰囲気があり、新鮮でおもしろかった。 戦闘シーンもスピード感がすごくてどこかufotableっぽさを感じた。 途中で挟まるギャグシーンは同じ中国アニメの「兄に付ける薬はない! 」に似た雰囲気やノリがあったように思う。あまり中国発のアニメに造詣があるわけじ…
「ワンダーエッグ・プライオリティ 7~11話」 感想と考察と洞察のまとめと整理
なんか完結は6/29ということなので改めてまた1話から丁寧に咀嚼して言語化したい。とりあえず最終回目に見返した時の諸々は放出しておく。 ep.7 14歳の放課後 リカと「母親になれない一生女でいたい女」と彼女が形容する母親、千秋に焦点を当てた話。 自分のパパは誰なのかと問い詰めるリカに対して、千秋は…