アニメ
人生で大切なことは、いつも
が教えてくれた─-
「千年女優」と「レヴュスタ」2つの演じて魅せるメタフィクションの比較考察
先日見た「千年女優」のメタフィクションさについて逡巡すると、「劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト」のワイルドスクリーンバロックの名を冠した独特の世界観や演出が思い当たった。異なる時空や次元を超えて曖昧に重なり合う世界観を持つ2つの作品同士もまた重なり合うのだ。 少女☆歌劇 レヴュースタァライト…
©「千年女優」製作委員会・©Project Revue Starlight「AKIRA」─万人に眠りし反逆の本能─ 感想と考察
欲望の果実 戦後30年を経て、ディストピアと化したネオ東京。そこは政治家と資本家の身の丈を超えた欲望によって社会は熟れきっていた。そして、もはや腐りかけの果実では、その内に溜め込んだ人々の抑圧された叫びの制御に亀裂が生まれていた。武力による治安統制や民を搾取する税制改革に具現化した現状の社会秩序を崩…
©アキラ製作委員会「千年女優」─初恋に溶かされた心と世界─ 感想と考察
かつて大女優として一世を風靡した藤原千代子。彼女が語る「恋する少女」としての半生と「恋する女性を演じ続けた女優」としての半生。そこに映し出される実態の千代子と虚構の千代子は曖昧に溶け合い、「届かぬ恋を追い続ける感情」に囚われた千代子の内面に広がる盲目的な愛に陶酔した世界観を描き出す。 永遠の刹那と、…
©「千年女優」製作委員会「プリマドール」─機械の心にも宿る愛─ 感想と考察
まだ戦争の憎しみは燻り哀しみの涙の跡が残るものの平和で長閑な世界、人々は自律人形《オートマタ》と共に生きている。彼女たちは身体は機械だけど、人と同じように感情を持ち、時に喜んだり怒ったり哀しんだり楽しさをその心に感じながら暮らしている。 この物語で描かれる機械人形の日常や困難の道のりのいたるところに…
©VISUAL ARTS / Key / BAS・プリマドール製作委員会「すずめの戸締まり」─人生という旅、道標─ 感想と考察
旅の道標、至るべき運命 扉の中の世界で幼いすずめが見た人が未来のすずめで、そのすずめがすずめに椅子を渡していたということに不思議な納得感が強く残った。それを最初は上手く言葉にできなかったけど、でも自分の人生の実感と重ねて振り返ってみると「そうだよなぁ…」と、すとんと腑に落ちるものがあった。 こうなり…
©2022「すずめの戸締まり」製作委員会「SAO プログレッシブ 冥き夕闇のスケルツォ」─アスナとミト、別れと新たな道─ 感想と考察
燻る彼女への想い 第二章が始まって早々にアスナさんがレイピアをモンスター、そしてプレイヤーキラーに奪われる展開にSAOにトラブルは付きものだなぁと改めて思うばかりだったけれど、この「冥き夕闇のスケルツォ」を一度見た後にこの顛末を思い出すと、また違った印象を感じる。 このレイピアは元はミトから貰ったフ…