アニメ
人生で大切なことは、いつも
が教えてくれた─-
「プリンセス・プリンシパルCH 1章」─スパイとは何者なのか─ 感想と考察
スパイとは何者なのか 退屈な貴族という型から解放されたウィンストンが収まったスパイという型はあまりにも不安定だった。いくつも付け替え、時には重ねて被る仮面の下の本当の自分はいつしか曖昧なものになってしまった。 それでも、侍従長としてシャーロットに接してきた彼はたとえ唯一でなくとも一つの本当のウィンス…
「プリンセス・プリンシパル」─切なくも力強い少女たちの物語─ 感想と考察
不条理で悲しき運命に縛られた少女たち これは、スパイに王女に用心棒、いずれも他人の政治のための自らの意志の通わぬ道具であり、生き方をその使用者に委ねられている少女たちの物語 領土も国民も階級も引き裂かれた国を一つにするために、かつての王女は壁を取り払うことを願った。しかし、不思議な星の下に出会った王…
「ジョゼと虎と魚たち」を薦める感想と考察
この記事はクソじゃないアニメ Advent Calendar 2020の参加記事です。 この記事のアドベントカレンダー担当日である12月25日劇場公開の『ジョゼと虎と魚たち』の紹介記事です。試写会で鑑賞済みなので感想も織り交ぜつつ、ストーリーの核心的なネタバレは避けながら予告PVに少し言い足したくら…
「アサルトリリィBOUQUET」についての覚書き
以下は第9話時点での情報であり、最新話放送に応じて内容の加筆、修正を行う予定。 ヒュージ ヒュージとは50年ほど前に世界中に突如出現した人類の敵であり、通常の生物がマギによって怪物化した存在。 一方でヒュージが何なのか不明であるとも述べられている。 なお、現在は暦から計算すると2052年であり、ヒュ…
「ようこそ実力至上主義の教室へ 1期」 感想と考察
ようこそ実力至上主義の教室へ 実力至上主義を掲げる学校のシステムの中でエリートたちのプライドと勝者への渇望が激しくも緻密に時に醜くぶつかり合う物語。 各話サブタイトルがサルトルやルソーといった哲学者の言葉をそのまま取ったもので、その内容と共に教養的なセンスを感じ、その言葉言葉も酷く現実的だったり無情…
「ひぐらしのなく頃に」「ウィッチクラフトワークス」「放課後のプレアデス」感想と考察
ひぐらしのなく頃に 今秋から放送開始した「ひぐらしのなく頃に(新)」がリメイクでなく新ルート「ひぐらしのなく頃に 業」と分かり、どうやら過去作を履修しておく必要がありそうだったので無印と解を見た。 ジャンルとしてはホラーサスペンスといったところなのだろうが、この作品では序盤がホラーが前面にあって、徐…
©GAINAX/放課後のプレアデス製作委員会「鬼滅の刃 無限列車編」 感想と考察
良くも悪くも手に汗を握らされる展開 下弦の壱の鬼のギミックを念入りに張り巡らせた戦闘は、あっけなく事果てたかと思ったら想像を越えていく戦い方を仕組んでいて、悪い意味でドキドキさせられつつもそれが楽しかった。 そういう意味では、無限列車編が無限列車だけで終わらなかった展開も想像と期待を越えていくもので…
「劇場版ヴァイエヴァ」─少佐と彼女の心の扉─ 感想と考察
舞台挨拶で監督が言っていたように、この映画はとても丁寧で緻密な作品で何回見ても新しい発見と感想があった。ここではそれらの考察?のような感想とはちょっと違う雑感を纏める。 この記事を書いた時点で3回この作品を見ているが、シリーズの積み重ねを経た上でのサプライズ的な展開が感動の増幅装置の1つでもあるので…
「劇場版ヴァイエヴァ」─描き、語る映像美─ 感想と考察
描き語るアニメ 今作で一番京アニすごい!というかもはや感服した部分に、絵によって描き出されるキャラクターの内なる心情があった。これを感じた場面はいくつかあったが、とりわけこれを感じたのはヴァイオレットとホッジンズがギルベルトの家に押しかけた場面だった。ここでギルベルトは会いたいというヴァイオレットを…
「Fate/Zero」─残酷な騎士道と正義─ 感想と考察
聖杯戦争のことしか頭にないような人間ばかりの身内の争いのようでもあったFate/stay nightとは違って、Fate/Zeroは時計塔からの参戦者もいることで魔術師の世界の広大さを窺い知れたり、また現代兵器を用いた戦闘といった表の世界と裏の魔術の世界の交わりや、過去の英霊が現代世界に融け込むよう…