京アニ
いつだって最高を生み出す
を、もっと深く─-
「響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト」─優しいだけじゃない大前新部長─ 感想と考察
新部長・大前久美子 ユニットごとのオーディションで挑むアンサンブルコンテスト。初手で麗奈は「なぁなぁで済ませるのはキラい」と言い切っていた。 一方で、久美子は部長として部内のバランスを取るためにも、どこかふわふわと優柔不断そうな姿にも見えるようだった。 もちろん、久美子にもその自覚はあって、かつての…
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会「涼宮ハルヒの消失」─長門とキョンが示した愉快な日常セカイ─ 感想と考察
長門とキョンが教えてくれたのは、何の変哲もないこの日常こそが、一瞬一瞬を噛みしめなければいけない非日常なんだということだったように思う。 非日常な日常は日常だけど非日常 クリスマスを目前としたキョンの日常は、今日も非日常だった。ハルヒがクリスマスパーティーをSOS団部室で行う!と宣言して、団員たちは…
©2009 Nagaru Tanigawa・Noizi Ito/SOS団「リズと青い鳥」─二人の関係を支えるモノの正体─ 感想と考察
「みぞれのオーボエが好き」 二人の想いが通じ合った瞬間に頬を伝った熱い一滴より澄んだものを私は知らない。 累計4回目の鑑賞にしてようやくこの物語が何なのか分かったような気がした。 「ただあなたが隣にいてくれることがどれだけ私にとって大切なのかということ。」 「何もなかった私にあなたが何もかもをくれた…
「響け!ユーフォニアム 誓いのフィナーレ」─本気にならないと手に入らないものがある─ 感想と考察
彼女は、実力のある者の肩を持つようで自分自身は実力主義以上に感情的な論理に身を埋めようとする。彼女は、久美子の調和的な振る舞いを気に食わなそうに見ているくせに自分を犠牲にして先輩である夏紀を立てようとする。 頑張った末に何も残らないどころか、それを否定するような傷を負っていた。本音を隠して、本気でい…
「聲の形」から考える自他との向き合い方 感想と考察
今回の感想及び咀嚼の仕方は自分でも非聴覚障害者や加害者として都合の良い受け止め方をしているのかなぁと思うところもあったけれど、自分のそういうところに正直にならないで目を逸らし続けていても何も得られないし、それこそ潔白を偽る自己保身的なことだと思ったので、前回見た時よりも想いのままに書き記す。 去年見…
「劇場版ヴァイエヴァ」─少佐と彼女の心の扉─ 感想と考察
舞台挨拶で監督が言っていたように、この映画はとても丁寧で緻密な作品で何回見ても新しい発見と感想があった。ここではそれらの考察?のような感想とはちょっと違う雑感を纏める。 この記事を書いた時点で3回この作品を見ているが、シリーズの積み重ねを経た上でのサプライズ的な展開が感動の増幅装置の1つでもあるので…
「劇場版ヴァイエヴァ」─描き、語る映像美─ 感想と考察
描き語るアニメ 今作で一番京アニすごい!というかもはや感服した部分に、絵によって描き出されるキャラクターの内なる心情があった。これを感じた場面はいくつかあったが、とりわけこれを感じたのはヴァイオレットとホッジンズがギルベルトの家に押しかけた場面だった。ここでギルベルトは会いたいというヴァイオレットを…
「聲の形」─他者理解の意味─ 感想と考察
他者理解 小学生だった将也たちには最初から悪意があったわけではないと思う。コミュニケーションが円滑に取れない人間にどうしたらいいのか、そもそも聴覚障害が何なのか小学生にはよく分からないだろうし、戸惑いしかないのだろうと思う。 聴覚障害のある人が自分の身近にいたことがないから分からないけれど、たぶん外…
「ヴァイエヴァ外伝」─幸せを届ける手紙─ 感想と考察
幸せを届ける手紙 エイミーはある捨て子を拾いテイラーと名付け、自分の貧しく惨めな生活への当てつけにと彼女を幸せにすることを誓ったが自分も所詮子供なエイミーには幸せの実現は不可能のように思えた。しかし、ある日エイミーの父親を名乗る男が現れてテイラーの保護と引き換えにエイミーを引き取り来て、エイミーにそ…
「映画 中二病でも恋がしたい!Take On Me」感想と考察
変わるか変わらないのかそれに何が必要なのか 自己愛の形である中二病を一時は愛が勇太へ向けられることで治るかと思われた中二病を六花は患ったまま変わらずそのことを心配していた十花 一方で、中二病は二人の絆だからと蛹の、大人へと成長中の六花を見守ってあげたい勇太 さらに六花自身も薄れていくアイデンティティ…